賃貸経営用語辞典 た行

 

貸借対照表

財産の状況を示した表のこと。事業に関する財産の状況を表す、「資産」=「資本」+「負債」が成り立っている表のことで12月31日(決算の日)時点で計算する。青色申告の場合、55万円または65万の控除を受けようとするとき、正規の簿記にしたがって貸借対照表を作成する必要がある。

短期譲渡所得

譲渡のあった年の1月1日の時点で、所有期間が5年未満の土地及び建物等のこと。贈与・相続などにより取得した資産である場合には、被相続人・贈与者の所有期間を含めて引き続き所有していたものとして期間を判定する。

担保評価

金融機関が融資をするときは、借り手が返済不能になっても資金を回収できるように担保を取るのが一般的。このうち不動産などの物的担保に、融資額に見合う価値があるかどうか評価することを「担保評価」という。

地上権

借地権の一種。地代を支払う義務はあるが、地主に断ることなく自由に売買したり、また貸しや建て替えが可能。地上権を設定すると地主に登記を請求することができるので、抵当権を設定して地上権を担保に融資を受けることもできる。借地人の力が強く、所有権に近い。民法では地上権を「他人の土地に於て工作物または竹木を所有するためその土地を使用する権利」と規定しており、所有権と同じ「物権」に分類している。

仲介

貸主と借主の間に入って賃貸契約をまとめること。媒介と同じ意味。

駐車場率

計画世帯数に対して何台の駐車スペースが確保できているかの割合。公共交通が浸透していない地方では大人1人に対して1台の駐車スペースが準備されていることが望ましいとされている。
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長期譲渡所得

譲渡のあった年の1月1日の時点で、所有期間が5年を超える土地及び建物等のこと。相続・贈与などにより取得した資産である場合には、被相続人・贈与者の所有期間を含めて引き続き所有していたものとして期間を判定する。

定期借家契約

契約時に「更新がなく期間の満了により契約が終了する」ことなどを公正証書などの書面を交付して説明することにより、期間満了に伴い正当な理由がなくても確定的に賃貸借契約を終了させることができる契約のこと。建て替え計画がある際には、入居者が替わるタイミングで、通常の賃貸借契約から定期借家契約に切り替える方が良い。

定期借地権

契約期限が来た時に契約の更新がなく、建物を取り壊して更地にして返還する必要がある借地権のこと。借地借家法では次の3つの種類が規定されている。

  1. 契約期間が50年以上の一般定期借地権
  2. 同10年以上20年以下の事業用借地権
  3. 同30年以上で、建物付で土地を返還できる条件の付いた建物譲渡特約付借地権

定期借家権

契約更新のない定期建物賃貸借権のこと。契約期間の上限はない。定期借地権のように借地借家法に権利として規定されているわけではなく、同法38条に定期借家契約ができると定められている。契約を結ぶ際に、家主は、借家人に対して公正証書などの書面を公布して「更新がなく期間満了により終了する」ことを説明する義務がある。

抵当権

債務不履行の場合、貸付金について他の債権者に優先して弁済を受けられる権利のこと。不動産取引では、金融機関が住宅ローンを貸す際に土地、建物を担保にし、抵当権設定登記を行い、お金を借りた人が返せなくなった場合に、担保にとった土地や建物を強制的に競売して、他の債権者よりも優先的に、競売代金から借入金を弁済してもらう。もちろん借入金を全額返済し抵当権抹消の手続きをすれば抹消できる。

定率法・定額法

減価償却の方法。定額法は、減価償却費の額が毎年同額であり、定率法は、初めの年ほど多く、年と共に減少する。ただし、平成10年4月1日以降に取得した建物については、定額法にすることを義務付けられている。

DINKS(ディンクス)

「Double Income No Kids」の略。子供を持たない共働き夫婦のこと。バブル期の頃から新しいライフスタイルとして都市部に定着。都市部の賃貸住宅・分譲マンションの新しいニーズとして注目されている。経済的にゆとりがあり、ハイグレードな物件を求める傾向にある。

デザイナーズマンション

建築家、設計士、インテリアデザイナーなどが、ライフスタイルの提案など新しいコンセプトを打ち出し設計した集合住宅。洗練された外観や個性的な間取りで、人気の賃貸住宅では空室待ちも出ているほど。感度の高い若い層にターゲットを絞ったものが多い。

鉄筋コンクリート造

鉄筋は引張り力が強く、コンクリートが圧力に強いという両者の利点を生かし鉄筋をコンクリート補強した構造。多くは中層建築物の建設に用いられる。鉄筋コンクリート(reinforced concrete)造を省略して「RC造」といい、耐火・耐震・遮音性に優れる。

電子申告

インターネットで確定申告を行うシステム。システム全体は「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」といい、税務申告はもちろんのこと、申請・届出等、そして納税までもインターネット上で行うという大規模なシステム。

電子帳簿

コンピュータでつくった帳簿データのこと。平成10年7月に、電子帳簿保存制度が施行され、税法上義務付けられていた会計帳簿書類等の"紙"での保存が"電子データ"でも認められるようになった。この制度を受けるには事前に税務署に提出し、税務署長の承認を受けることが必要。

等価交換

地主が所有している土地を出資して、その土地にデベロッパーが建物を建設(出資)。建物が完成した後に、地主とデベロッパーが、それぞれ出資比率に応じた割合で土地建物を取得する方式のこと。地主は土地を現物出資するだけで事業資金なしに建物を取得できる。デベロッパーは土地を先行取得するための資金やリスクを軽減することが可能。双方にメリットがある。

登記簿

不動産では、土地・建物にかかわる権利関係を法的に登録する台帳のこと。登記簿に登記していないと、第三者に対抗できない。登記簿は土地、建物それぞれにあり、中身は表題部、甲区、乙区に分かれている。表題部には、土地登記簿の場合は所在地の地番、地目、地積など、建物登記簿の場合は家屋番号、構造、床面積などが出ている。甲区には、所有権にかかわる項目、乙区には抵当権などの所有権以外の権利に関する項目が含まれる。

登録免許税

所有権を登記する時などにかかるのが登録免許税(国税)。登記の種類によって税率が決まっている。不動産の取引にかかわるのは、新築住宅を買ったり新築した時の所有権保存登記、土地や中古住宅を買ったり相続した時などの所有権移転登記、住宅ローンを借りた時の抵当権の設定登記などがある。

都市計画税

固定資産税と同様、毎年1月1日時点の不動産の所有者にかかる税金。ただ、課税対象は都市計画区域にある土地、建物に限られる。税率は最大0.3%。長野県内の代表的な市町村の場合、長野市は0.3%、松本市や諏訪市・伊那市・飯田市は0.2%、南箕輪村など課税されない地域もある。住宅用地については固定資産税と同じような評価減がある。

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